酸素欠乏症について

酸素欠乏危険作業主任者、という資格を取得してきました。
酸欠について、色々と見識を深めることが出来ましたので、ここに酸素欠乏に関してまとめておきます。

人体は個人差もありますが、酸素濃度が16%を切ったあたりから、酸欠の症状が出始めます。
海抜0m地点では酸素濃度が20.93%となっています。
0~20kmの高度では酸素濃度には変わりは無いのですが、高度を増すにつれて気圧が低下し、重層する大気の重圧から解放される上層大気は膨張しているので、海抜0m付近の空気と同容量の空気中に含まれる酸素の実質的な量(絶対量)は少なくなる。
そのため、その量を海抜高度(0m)における濃度に換算すると、以下の表のようになる

高度
濃度

0m
20.93%

1000m
18.56%

2000m
16.41%

3000m
14.46%

4000m
12.72%

5000m
11.15%

6000m
9.72%

7000m
8.46%

8000m
7.35%

9000m
6.33%

呼吸が苦しい、と感じ始めるのが16%前後ですから、2000~3000mあたりから、酸欠の症状が出始める。
人間は他の動物と比べて機能の著しく発達した巨大な脳をもっており、その脳の消費酸素量は全体の4分の1ほどもある。
また、消費カロリーは一日あたり500kcalと、基礎代謝の3~4割を占めている。

脳は生命現象における中枢的存在だが、酸素に対する依存度が最も高く、酸素供給量の減少によりその活動は直ちに不活性となり、無酸素下では瞬時に活動を停止する。
その状態が2分以上続けば、たとえ蘇生しても重篤な障害を残すことになる。

高山では気圧低下に伴う酸素分圧低下を、酸素吸入で高めてやれば、血中への酸素取り込みは増大し、高山病といわれる酸素欠乏症状は解消する。

●筋肉
筋肉の酸素消費量は脳に比べてかなり小さいが、全身の筋肉量は相当あるので、活動時の酸素消費量の増大は無視できない。

座っている最中の酸素消費量
0.24リットル/min

最大活動時
4リットル/min

と、登山中に筋力を最大限に使うような状態の場合、平時の20倍近くもの酸素を必要とする事もある。
筋肉にはヘモグロビンににたミオグロビン(筋肉の赤い色の部分)があり、血液から効率よく酸素を奪い取る。
脳に酸素を供給するのはヘモグロビンだが、ヘモグロビンよりもミオグロビンの方が酸素を奪い取る力が相当に強いため、「酸素濃度が低い高度で」「筋力に強い負担をかける」と、脳に酸素を供給する量が激減し、酸素欠乏症となるのだ。

酸欠で脳が活動を停止しても、心臓が動き続けるのは、ミオグロビンの貪欲な酸素奪取の性質によるものなのだ。

astora
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